暮らしの整え方

思い出が宿る場所は心だけではないらしい。

こんにちは。ゆんぴか(@yunpikakeibo)です。

夫と3歳の娘との3人暮らし。

平均的な世帯収入の家庭で、現在は専業主婦をしています。

心地よく暮らすために、家計や身体、暮らしを少しずつ整えながら生活しています。

出来るだけシンプルな家を心がけてちまちまと整理整頓中。

そんなとき、ものを捨てている手がふと手が止まる。

どうやら、思い出は物にも深く深く刻まれるらしい。

おうちもシンプル化計画

お家を過ごしやすく、家事育児を少しでも楽にするため。

少しずついらない物を手放し、新しい空間を作り出しては、心がすっきり。

そんな日々を送っている。

断捨離は長期戦。

要らないものは手放すか、積極的に消費。

ひとだけでなく、ものでさえ、居心地が良さそうに見える

どうせ家にいるなら、そんな家を目指してみてもいいんじゃない。と高めの目標を自分に語りかけている。

そして、ハンカチの引き出しを開けたとき、ふと思い出がよみがえった。

久しぶりのご対面。

ハンカチの引き出しの奥にひっそりといた。

ANNA SUIのぼろぼろのハンカチ。

このハンカチとのお付き合いは、もう16年目。

このハンカチを見るたびに、私は温かい気持ちになる。

これまでに何度かハンカチの入れ替えをした。

けれど、その度にこのハンカチだけは毎回こそっと、私の引き出しの1番奥に眠らせる。

滅多に使わないのだけれど。

このハンカチは、見るたびに私の思い出をよみがえらせる。

ハンカチが記憶する私の思い出

このハンカチは、私が17歳の秋、母に買ってもらったハンカチだ。

私の母は私が小さい頃から仕事人だった。

私は家に帰ると、母はいない。

父は仕事で別に暮らしていたために、私はいつも祖父母と過ごしていた。

祖父母は凄く優しい人で、あの頃の日々はとても幸せだったと思う。

だけど、私はずっと親ともう少し話がしたかった。

私が10歳の誕生日、母は長期の海外出張に行った。

私の誕生日なのに、、、と、その日の夜は、誰にも見つからないように布団を被って1人静かに泣いた。

そうして、高校生になった頃には私は自分のことを『いらない子なんじゃないか』と思っていた。

私がいない方が、母の仕事は捗るし、きっと楽だろうと思っていた。

今いる場所から逃げたくて、私は県外の大学を中心に進学先を選び、受験することにした。

でも、その大学受験を1番応援してくれたのが母だった。

母は何も言わずに

『あんたは好きなことをしたらいいんだよ』

と言ってくれた。

あの時の私はまだ無知で、子供で、この言葉にある深い愛情に全然気づいてなかったんだなあ。

受験の日、母は近くのホテルをとった。

受験は母と行く12日のお出かけだった。

受験前日は早めに現地に着き、

『今から頑張っても仕方ないから、お出かけしましょう〜』

と、のんきな私たちは夜まで観光をした。

タクシー運転手さんと打ち解けた母は、タクシー運転手さんの提案する穴場スポット巡りにのった。

運転手さんとおしゃべりをしながら、観光ガイドにはのっていないような穴場に連れて行ってもらった。

そして、静かな場所で、ライトアップされた真っ赤な紅葉を見た。

『ゆんはこんなに良いところに暮らすことになるのかー。お母さんも気軽に遊びに行けるなあ〜。嬉しいなあ〜。いとこもみんな連れてこよう!』

と、母は合格前提でのんきな会話をしていた。こんな母の存在で、肩の力が抜けた。笑

いつも鳴る母の仕事用の携帯は、この日は一度も鳴らなかった。

母と過ごしたこの日は私の中で1番特別な日だった。

受験を終えた帰り、新幹線の待ち時間。

隣接する大きな百貨店に行った。

その時に母が私に買ってくれたのが、このハンカチだった。

私はその半年後、実家を出た。

母と過ごしたあの2日間。

母と一緒に過ごした喜びは多分一生忘れないだろうな。と、いつもこのハンカチを見て思い出す。

私の10代の頃の思い出を宿したハンカチ。

このハンカチの代わりは、きっと一生現れないんだろう。

使っているか使っていないかで、整理整頓を進めていたけれど、

これはそんな基準じゃ測れない。

ずっと持っていていいもの。私がずっと持っていたいもの。